なんでも今付き合っている彼氏が釣り好きということで、
ブラックバスをやっていることから、
せっかくの休日も一緒に過ごしたいと考え、自分もやることにしたという。
「ブラックバスに負けたくなかった」
という彼女。
毎週のように釣りに出かける大好きな彼を、
ブラックバスごときに取られたくなかったみたいだ。
しかし釣りをはじめるなら、それなりの投資をしなくちゃいけないはず。
「冬のボーナス、使ってなかったからそれで支払うことにしたわよ。
彼と時間を共有できるなら、それくらいのこと全然気にならないわ」
確かに毎週のように出かけられたら、彼女としてはちょっと悔しいだろう。
特に彼女は平日、仕事が忙しくてとても仕事が終わってから
デートする余裕がないと愚痴をこぼしていたっけ。
そんなに忙しい彼女、ちゃんと釣りには遅刻せずに
行けているのだろうか。
「実はね、いつも遅刻しちゃっているのよ。
どうしても平日の疲れが出ちゃってね。
ブラックバスが凄く好きってわけじゃないから、
やる気がないんだと思うわ。彼には呆れられているみたいだけど」
遅刻してでも彼のいる場所に毎回行く彼女。
そこには、ブラックバスには勝ちたいという
彼女の気持ちが垣間見れる。
「彼も私がブラックバスがやりたいわけじゃないと
薄々気がついたみたいなの。もう遅刻できないよ」
彼と一緒にいたいからという理由は健気だが、
一歩間違うと束縛大好きと取られるかもしれない。
「これから私、ブラックバスを好きになるように努力するわ」
彼女はあくまで彼の近くにいたいみたいだ。